ノルウェー、ノーラとアグネスの姉妹は実家で、亡くなった母のためのささやかなパーティを開いていた。そこにかつて家族を捨てて出て行った映画監督の父・グスタヴが姿を見せる。訪問客たちの手前、邪険にもできない姉妹。グスタヴは後日ふたりで逢ってくれないか、と言い残して去った。
町中のカフェに父を訪ねたノーラ。彼女はオスローで舞台女優として活動している。その彼女にグスタヴは分厚いシナリオを示し、15年ぶりに新作を撮る、主演はお前だ、と告げる。その身勝手な態度に感情を爆発させたノーラはシナリオをテーブルの上に置いたまま父に背を向けるのだった。
やがてグスタヴの新作の制作発表が行われる。Netflixが出資し全世界に配信予定のその作品は、アメリカから人気若手女優レイチェルを迎えてクランクインすることになっていた。撮影場所はかつてノーラ姉妹が母と暮らしていたあの家。妹アグネスに連絡すると「名義は父のままだから私たちにはどうにもならない」。
「わたしは最悪。」でも主演を務めたレナーテ・レインスベがノーラ、ステラン・スカルスガルドが父グスタヴ役で共演。「家族の物語」というのはかなり当たり外れがあるテーマだとオレは思ってるのだが、これは当り。妹アグネスの息子を演じる子役がすごくいい。
第78回カンヌ国際映画祭グランプリ、第98回のアカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した。